学園ニュース

モンキー・パンチ(加藤一彦)先生の訃報に寄せて

マア_メイン
2008保護者本「こどもの力になりたいとき」 049
 2005年(平成17年)に、大手前大学は当時の人文科学部美術学科を人文科学部メディア・芸術学科に改組しました。その理由はモンキー・パンチ(加藤一彦)先生にマンガ・アニメーションコースを作っていただいたからなのです。

先生は本学教授ご就任と同時にスタッフとカリキュラム、さらには学生たちの卒業後の進路にまでご腐心いただきました。そのころ、遠隔地にもかかわらず、先生は一年を通じて授業に「毎週」来ていただきました。先生は超一流の芸術家の常として多忙を極めておられました。けれどもそれにもかかわらず、教育にたいする熱情と学生たちへの愛情のたまものだったのでしょうか、実技指導はもちろんのこと、講義もお持ちになり、マンガのなんたるか、ご自身のこと、これからの漫画界のことなど、熱心にお話になられました。そのご指導は、多数の卒業生たちの心のよりどころとなったことは相違ありません。

 その後、学部は改組を経て、メディア・芸術学部となりました。先生には2012年(平成24年)からは客員教授をお願いし、マンガ専攻分野のリーダーとして、変わらずご指導をいただいておりました。そして、今年の4月には、大手前大学名誉教授を受けていただけるようになり、さあ、これからは、未来の大手前大学マンガ教育の設計図を自由に描いていただこうと思っていた矢先でした。

 先生に携わっていただいたこの10数年、大手前大学は、発展してまいりましたが、それは、モンキーパンチ先生のご名声だけでなく、先生の教育にたいする愛情や精神に大変寄与いただいた、そのたまものです。この精神を必ずこれからの大手前大学に生かしていきます。先生への深い感謝の気持ちをどのように言い表せばよいかとまどいますが、教職員一同、感謝を込めて、心からご冥福をお祈り申し上げます。

 モンキーパンチ先生。ありがとうございました。
天国から、これからも変わることなく、ご指導をお願い申し上げます。

大手前大学学長
鳥越皓之